小島屋 〜 自然な木の表情を大切にし、すべての工程で、とことんこだわった木製品づくりをする木工職人さん

箕澤屋のえんがわ市で、家具の展示をしてくれていた小島屋さんの工房へお邪魔する機会があったので、写真を撮りつつ、いろいろと見せていただきました。

こだわりの木製品をつくる木工職人さん

小島屋の小島さんは、箕輪町に工房を構える木工職人さん。
椅子や机、まな板やおぼん、木箱といった小物、据え付け家具など、さまざまな木製品を製作しています。

正直、私は家具や木材の知識が乏しく、見た目が何となくよくて、使えれば満足!といったレベルの意識。そのため、家具づくりといっても、どんなことをするか、なんとなーくのイメージしかありませんでした。すみません(><)

そんな中、今回工房にお邪魔したところ、丁寧にいろいろと説明してくださり、木の種類や製材のこと、家具づくりの工程など、いろいろと勉強させていただきました!

箕輪町の自然豊かな小高い場所にある工房

箕澤屋から約10分、車を走らせて緩やかな坂道を登っていくと右手に見えるのが、小島屋さんの工房。

まさに倉庫!という建物の入り口には「小島屋」のロゴが。

中に入ると、さすが木を扱う工房。
大きな機械がずらりと並んでいます。

話を聞いていると、小島さんは昔から職人になりたかったそうで、長年職人として木工業界で腕を磨き、3年前に独立したとのこと。

そして、ここ箕輪に工房を構えて約2年

お邪魔した日があいにくの雨だったのですが、晴れてるともうちょっと山がきれいに見えて気持ちいいんだけどねーと。

確かに、工房があるこの場所は少し標高が高いので、景色がよさそう!

慣れてしまったらなんてことはないけど、こんな景色を見ながら仕事できるのは、けっこうな贅沢だなーと。

自然の木の状態を生かした家具づくり

小島さんが木製品をつくる際に大切にしていることの一つに、自然そのままの木を生かすということがあるそう。

例えば、この机。

自然な木の表情を生かした机で、先端には花を挿して飾れるようになっています。

そして、この木の色も塗料は使わずに、スモークする特殊な技術で手間ひまかけて自然な色を出しているそう。

この自然でありつつ、新しすぎないくすんだ茶色!これがいいんですよねぇ。

私は、知識はないけれど、自然なイメージが好きで、そうなるとやっぱり木製品を選ぶんですね。

で、よく木の家具とか小物とか探すのだけど、こういう自然でありつつ、そのままではない色、ホームセンターとかだとなかなかないんですよね。(ホームセンターと比較するのもなんですが)

どうしても、大量生産で色を塗っているから、塗料で塗った感じがどうしても分かる。

やっぱり職人さんの技があっての自然が色合いが出せるんだなーと、ここにきて感心してしまいました。

「これかわいくない?」と言って見せてくれたのは、虫食いが入った椅子足。

即座のイメージで、「折れやすかったりしませんか?」

と聞くと、「みんなそこを気にするんだよねー」と。

ただ、これで折れるということはほぼないそうで、こんな虫食いの木までも、木の個性として取り入れて家具にするという考え方に、これはいいなーと共感。

どうも大量生産の時代に育ってしまったもので、なんとなく、何でも新しく、均一で、揃ってないといけない。そうでないと、悪いもの。と無意識で思ってしまっていたことに、ハッと気づかせてくれました。

改めて、いろんな作品を見て、考え方を知るって大切ですね。

こちらは、まさに箕澤屋にもあるような古民家の梁で作った椅子。

四角い穴は、元々木を組み合わせてあった場所で、その穴を味としてそのまま残して椅子にしたそうです。

座面部分は牛革で作っていて、古い梁と丸い牛革のポップな印象のバランスが今まで見たことなくておもしろい。

木の選定〜製材、パーツづくり、色づけ、デザインとすべての工程で光る職人技

工房には、もちろん木材がたくさん。

ただ木と言っても、世界に何千種類とあるらしく、覚えるだけでも一苦労。

その中で、日本で入手できる木は限られますが、依頼する方の希望や予算、機能に合わせて、適した木を選ぶところから始まるそう。

私が知らないながらも、興味深く見ていたら、製材の工程までも説明してくれました。

むかーし、小学生くらいの頃、図画工作で木の切断とか見たなーと、古い記憶を思い出しながら、改めて職人の仕事を見て感心。

切断する目安をつけるために、木に印をつけたり。

その印を見ながら、木を切断したりと。

一つ天板を作るにしても、まずは木の反りなどをチェックしながら、木材を平らに製材し、家具の材料として使える状態にするところからです。

さらに、木は生き物

一度、平らにしても時間が経つと伸びたり反ったりと、形が動いていくんですね。

それも想定して、ある程度木を寝かせる時間も必要とのこと。

本当に、手間のかかる作業ですね。

古民家の運営を始めてからと言うもの、DIYをすることが多くなり、木の扱いの大変さを身にしみて感じていたので、今回の見せていただいた作業は、とても感慨深い、というか難しさを再認識した気がしました。

そんなわけで、一つひとつ、手間ひまかけてこだわりまくっている小島屋さんの作品、えんがわ市でぜひご覧くださいませ!


木工家 小島屋
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Ayana

Ayana

箕澤屋プロジェクト代表兼管理人。2014年にこの家の存在を知り、魅力的なこの家を残すために活動しています。夏だけかき氷カフェ店主。フルーツ農園の娘。同じく管理人Kobadaiと2人でゆるーい雑談Podcastもやってます。
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