さて、朽ちかけてボロボロな古民家、どうする?

現状を把握したところで、さてこの家、どうしようか?
何度も話し合いを重ね、いろいろな方向性を考えました。

考えられる古民家の方向性とは

案1:解体して、土地を売る?

→うーん、これは選択肢としてはなし。 これで潰してしまったら今まで守ってきてくれた人たちは何だったのだろう、ってことになってしまう。しかも、解体するにもかなりの費用がかかるそう。

案2:自治体や団体に寄贈を申し入れる?

→実は、約20年前にも行っていました。 当時の所有者であった先代のおじいさんが、箕輪町に申し入れ、文化財保護審議会が調査したものの、具体案が生まれず。その後、財団法人日本ナショナル・トラスト協会に相談。

箕澤屋に価値を見出してくれた団体の多大なる協力を得て、保存会を発足した後、七夕まつりや落語の会などのいくつものイベントを開催するに至ったという経緯があったようです。

案3:誰かに事業家に管理をお願いして利用してもらう?

→これは、この家の活用を考え始めた当初、実際にこの方向で進む予定でした。 そして、うまく話がまとまれば今ごろはこのブログも書いてなかったかもしれません。 ただ今回は、残念ながらいろいろな大人の事情で、この案では進まないことになりました。

案4:自分たちでできる範囲のことをやる?

→はい、結局ここに行き着きました。 正直、最初は自分たちで何かするということには消極的でした。 なぜなら、実業家でも商売人でもない自分たちが、今にも崩れそうな古民家を活用できる自信も心構えも一切なかったからです。

しかも、自分たちでこの家を見ていくということは、長期的な視点も必要で、私にとってはこれからの人生に大きな影響を与える存在になるかもしれない、とも考えました。

今までほぼ見ていなかった家を、これから長期的に管理し続けることができるのか? 自分たちは別の場所に住んでいながら、改修して何をする? 改修するにはかなりの費用もかかる。。。(←ここが一番痛いとこです) などなど。 し

かし、改修に至るまで約2年。 箕澤屋の歴史、多くの人たちの関わり、家自体の魅力を少しずつ身にしみて感じた私。 いつのまにか、自分で何かするしかない、と考えるようになっていました。

とはいっても、自分のことはよく分かっています。

「かけた費用を改修しなければ!」
「大きな事業を行わなければ!」

そんな風に考えてしまうと、続きません。

ここは長期戦。

無理のない程度に、自分の暮らしの半分を注ぐようなイメージで。 そう考えたら、少し気持ちが楽になりました。

自分たちで最低限の改修をする

そんなわけで、話し合いの末、箕澤屋は「自分たちでできる範囲で最低限の改修をする」、という方向性で進んでいくことになりました。うーん、とはいってもこの家をどう使うか、、、「最低限の改修をする」というだけの、ふわっとした状態。こんなので大丈夫なのか!?

と、慌ててもしょうがない。 ということで、これから改修に向けて、ゆっくりとした活動が始まります。

Ayana

Ayana

箕澤屋プロジェクト代表兼管理人。2014年にこの家の存在を知り、魅力的なこの家を残すために活動しています。夏だけかき氷カフェ店主。フルーツ農園の娘。同じく管理人Kobadaiと2人でゆるーい雑談Podcastもやってます。
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