古民家リノベーション① 改修にあたり設計案を考える

さて、家主(仮)として活動を始めた私。

ひとまず最低限の改修をするということに決めたはいいけれど、とはいっても何をするかが決まっていないと、改修のしようがありません。

そこで、そもそもの改修することに決めた経緯を立ち返って考えました。

なぜ改修が必要なのか、考えを整理してみました

まず、いま目指すべきことは?

→古民家を残して活かす。 ここまで残った建物とその歴史を残したい、ということは変わりません。 それをただ残すのではなく、活かすところまでもっていきたいということ。

いまそれができていない問題点は?

→人がいないこと。 この家を改修することに決めた2016年始め、箕澤屋は一部をオフィスとして利用されているのみで、誰も住んでいませんでした。しかし、人がいない家というのは朽ちるスピードが早い。

そう、誰も住んでいない、これが問題です。 だったら、住めばいいじゃん。となるのですが、このときすでに生活拠点が違う場所にあったため、いきなり移住するのは、私にはハードルが高い話でした。

でも待てよ。交通もインターネットも発達した今の時代、住まなくてもここに来る理由があれば、何かできるはずだよね?うん。

じゃあ、住まなくても人がいられるようにするためには?

→人が来る理由を作って、そのために必要な機能をつくること。

そう、この古民家にくる理由があれば、住むことはできなくても、活用することはできるはず。 というわけで、自分たちを中心に人がいられる場所・来たくなる場所を目指して、改修案を考えることにしました。

必要な部屋とその機能をそれぞれ考えてみました

人がいられる場所ってずいぶん曖昧だなぁ。 つまりこの古民家で何するの? って言いたくなりますが、この際、自分たちがここに来る理由があって、居心地がいい場所であればいい!あとのことは、そのとき考えよう! そんな勢いで、必要な部屋とその機能を考えました。

事務所

幸いパソコンさえあれば、仕事ができる環境だったこともあり、滞在時に仕事ができる場所がある、ということは必須!しかも、古民家なら味があっていいんではない? ということで、「古民家オフィス 兼 管理人事務所 兼 滞在場所」として事務所&寝室機能を持たせることに。

ここで重要なのが、寒さ対策。事務所機能だけであれば、そのままでも使えるのですが、やはり長野県の冬は寒い。1〜2月には-10度近くになることもあり、今の隙間風が通り障子では耐えられません。

ずーっといるわけではないにしても、冬に滞在ができるような対策をしようということになりました。

加工場

実は、私の家族、長野でフルーツ農園をやっておりまして、実は以前からジャム加工場を作ろう、という話がありました。

そして、この際、その加工場を箕澤屋につくることで、ここに来る理由になるんじゃない? という流れから、加工場を設けることに。

大広間

近所の方の話を聞いていくと、元々、箕澤屋は地域のコミュニティの場として機能していたそう。それならば、その機能は継続して残さない理由はありません。

古民家で、これだけ広いスペースがある場所も多くないので、イベントスペースとして、必要最低限で手直しすることに。

客間

人が来るようになったら、滞在できるスペースは必須。 ということで、関係者滞在用の客間は用意しておくことに。

トイレ・洗面所ほか

そして、人がいるということは、トイレや洗面所もやっぱり必要。 上下水道を含めた生活インフラを漏れなく追加。

うん、これだけ揃えば十分に何かできそう! とワクワクしながら考えたはいいけれど、ちょっと待って。 最低限といいつつも、なんだかんだけっこういっぱいだな。。 本当にこんなにできるのかな、、? 私、これを活用できるのだろうか、、? またしても不安に。

自分たちでできることは自分たちで

ようやく、ある程度の改修内容を決めたところで、次は? そう、自分たちでできるわけもないので、プロにお願いします。

ド素人ながらDIYへの憧れもあり、自分たちでできるところはやるつもりではいましたが、下水道や電気、基礎部分は到底無理ということは分かっています。

こんな状態の箇所がそこらじゅうにあったので、一つひとつ確認しながら、設計の細かいところまでを詰めていき、最終的に建築会社さんにお願いをしました。 これでようやく設計まで進みました。 次は、工事着手までの大掃除です。

Ayana

Ayana

箕澤屋プロジェクト代表兼管理人。2014年にこの家の存在を知り、魅力的なこの家を残すために活動しています。夏だけかき氷カフェ店主。フルーツ農園の娘。同じく管理人Kobadaiと2人でゆるーい雑談Podcastもやってます。
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